流言飛語、デマ(demagogie)
Rumor にあたる日本語の「うわさ」をさらに解釈すると、 次のような用法がでてくる 流言飛語に 惑わされる 。 デマに 踊らされる 。 今回の「豚インフルエンザ騒動」が、マスコミや政府が率先して作り上げたなんてもう言ってられない、流説が住民一人一人の中に侵入して、恐怖をあおっているようにみえる。 「ことば」に伴う「恐怖感」が一人歩きし、さらに伝い手や、受け手の感情も巻き込んでどんどん増大になっていった。「関東大震災の流言もこうだったのでは」経験もないが、想像してしまう。 と、対岸から今回の「豚インフルエンザ騒動」を見ていたら、騒動は日本一国ではとどまらなくなっている。 感染者も死者(しかしこの感染者は合併症があったからと)もでているNYでも、学校休校などは各校独自の判断だ。上からのお達しで休校を決めた学校や、マスクをしていないと逆に白い目で見られるからと、マスクの着用を住民、電車の乗客全員が励行している日本の右倣え的なものは、アメリカにはない。 しかし北米の学校で意外な影響がでているのを昨日、耳にした。 ある日本語学会での談話。 こちらの日本語の生徒をこの夏連れて行くことになっていた各学校の引率の先生の報告をあげてみる。 「20人連れて行くことになっていた広島の高校から『今年は遠慮してくれ』と連絡が入り、引率の教師が成田でたまたま熱があって隔離された場合を想定したり、受け入れ校を変更することを考えると、昨日5/22日本行きを楽しみにしていた生徒には誠に残念だが、我が校の夏の日本旅行はキャンセルを決めた」 という先生たちが複数いた。かわいそうなのは、NYから数100キロも離れている片田舎で一生懸命、この夏の旅行のため何年も日本語を学んできた生徒たちだ。 また日本にいる親、親戚から「近所の目があるから」と日本へ帰ってくるなといわれた人もいる。さらに中国政府は日本に滞在する中国人に、中国政府が母国中国への帰国を禁じたそうだ。