スマートフォ—ンと高校生


中学生の娘も、携帯テキストに自分のお小遣いをつぎ込んでいる。
舞踏会のドレスを試着しに行った。限られた予算でどれを選ぶか、試着し、携帯で写真を撮り、さらに友達に公開してどれがいいか意見を聴く。おしゃべりより、テキストだと普段引っ込み思案な娘でも、男の子とだって携帯で簡単にチャットできる。
しかも電話のように対一人ではなく、対多人数と話せるのも、携帯を利用したチャットやソーシャルネットワーキングの良いところだとのたまう。

私が高校生だった頃は図書館でよく友達と勉強し、分からないところは友達に聞いた。
しかし今はスカイプ(インターネット・フリー電話)で相談しながら、グループ発表や宿題の分からないところを同時に5ー7人位の友達とネット上で話し合い,ネットでリサーチをしながら、ワープロプログラムや、パワーポイントで発表形式に仕上げて行く。図書館で書籍の匂いに囲まれ、参考文献を山のように高く机に並べて、友達と作業を進めて行く姿はもう見られないのか。

しかしそれでもこの娘と息子の学校の抵抗はつづく。

教科書は小中高すべて生徒自身の手作りで、解剖学から歴史、数学まで色鉛筆で鮮やかに学んだことを教科書として残して行く。

天体望遠鏡を自ら解体しつくり直す作業や、気象学では小型飛行機で雲を空中から観察することまでやってくれる。劇も衣装から、舞台装置、照明器具、すべて自分たちで作り上げて行く。
先日も創始者であるオーストラリア人の思想に基づいて
ドイツ語の先生が13ー4歳の中学生を中心に、手作りのウィーン舞踏会を開いた。
この手作りプチ舞踏会のコーディネートを担当したが、予算がないすべて手作りでやろうというだけに、親がウィーン、ハプスブルク家時代から続いているケーキを焼き、子供たちはマナーからエチケット、そしてオープニングのプロムナーデのワルツを体育の授業で何週間も練習した。当日配るプログラムの制作している中、この舞踏会が15歳という年齢にかなった行事ではないかと妙に納得した。





体ばかり大人になって行く彼女たち、
情報の多様、大量化で頭でっかちになっている彼らたち、

性教育も今更、教壇にたって産婦人科や保健婦が来たところで、彼女たちにはピント来ない

しかしこの舞踏会は成功だった。
中学生に紳士、淑女となれといくら言っても効き目がないが、
馬子にも衣装で、普段ジーンズやぼろいシャツや露出過多のスカート・タイツをはいている娘や息子がスーツや、ガウン・ドレスを身に纏えば、自ずと心身もしきっとするらしい。

着物を着た時もそうだったように、振る舞いも自然と紳士淑女になってくるから不思議だ。

舞踏会のメインであるプロムナーデワルツを終えると、すぐハイヒールを脱いでドレスの裾をよごしてしまうことはあるが、

たまにはおしゃれをするのも、勉強・勉強と頭ごなしにいうことより、すこし効果があるようだ。



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