「大学出」が何世代目かで,米国のお家柄が伺える。

先日の大統領演説でも、公のスピーチでも
米国では大学出が家系の何世代目かということが、話題になる。

3世代目以上となると少し家柄がよいという表現がされるし、
逆に大学に入学するのが母方でも父方でも、自分が初めてだというと
努力したということにもなる。

以前にも投稿したがアメリカの大学は、親も子供も必死に共同で受験と入学手続きにかかる。入る前にどこの大学へ入りたいか、入れるかを全米の大学訪問からはじまり、受験のための申請書記入、そして馬鹿高い授業料をどうやって支払うかの算段を親子でする。

なかには、自分の息子・娘には一切の授業料の支払いをしない、子供が大学へ行きたければ、すべて本人が賄うべしという 80年代前以降の大学進学事情を、自分が通って来たからとずいぶんと授業料の面でも変化しているのに、一切それを無視している親もいるには、いる。

各大学への願書には、親や叔父、叔母、祖父母がそこのを卒業したか、もしくは教えていたかと書く欄がある。(それが考慮されて入学すれば、裏口のコネ入学とは違う、堂々とヘリテージ入学と呼ばれる)

各大学への入学共通願書には親の学歴を書く欄まである。高卒、短大卒、大学卒、院卒をチェックし、さらに職業の年収まで聞かれる。

米国人にとって大学に入る目的は、知識を得る、いい職に就職する他に、大学ぐらいでておかないと、という社会的地位の確保がある。
近年では、日本では就職には大学より専門学校卒業し、資格をもった方が即就職できるからと、高校卒業後、大学へ行かずに専門学校へ入るものも多いのとは少し違う。

高額の授業料を払ってまでも、または国に借金ローンしてまで大学へ入るのは
学ぶという目的の他にも、大卒というステータスを得るためでもある。

確かに高卒でも、得られる職業があるが、高卒と高校認定証書をとったのも多少違い、さらに就職のおり履歴書にもその辺りが問われる。

日本とアメリカ2国を比べたかぎり、米国の方が大卒という意味合いのウェイトがもっと大きいようだ。

だからという訳ではないが、高い授業料、子どもたちが学びたいというなら、親は親族は必死になってお金を確保するのに奔走する。



さーて、今年もFA ファイナンシャルエイドの季節がやって来ました。固定資産はもちろん、所有の車、はてはヴァケーションの過ごし方までも問い合わせられ、すべての資産公開、そして学生の収入をネットで埋めて行く(プリントにすればざっと30頁以上になる項目、年間の連邦の確定申告書を添付して、さらに持ち家・借家、クレジットカードやローンの返済記録、所有の車、などなどいろいろ埋めて行き、さらに各大学、財団で募集されている奨学金の応募等)、必要書類の山と今年も向き合います。

大学2年の息子に「アルバイトしろ」といいたいのですが、それによって学力が下がり、数千から数万ドルの大学から頂けるメリット(優等生)奨学金をすこしでももらえなくなるより、勉学に打ち込んでもらった方が親としては有り難い.だから勉強ができなくなるほどあまり仕事しろとはいえない。

やはり、日本の学生とかなり事情がちがう。

米国の内情は学歴社会だということは、80年代までのサクセスストーリーをアメリカンドリームをハリウッドの映画で信じ込まされている、国外の人にはなかなか見えてこない事情です。日本で考えている以上に、学歴社会の壁はあついようです。

先日も、やはり同じ学部Law School を卒業しても、アイビーリーグの法学部での弁護士資格をもったものと、そうでない法学部出では、弁護士としても弁護士事務所もかなり格差があるようですし、またアカデミックな世界でも、学歴があれば50才をすぎても転職には有利なようです。

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