3/27/2010

健保改革法案が通ったものの、アメリカ経済の足跡

懸案の健康保険改革が上下院を通過し、すったもんだの末に成立した。
ニューヨーク近辺在住の冷泉氏は「現在の健康状態に基づいて保険会社が加
入を拒否できない」「被扶養者の若者は26歳まで親の保険に加入が可」「無保険者
が個人で保険を購入する際には公費補助」改革の目玉といえる三点を評価していた。

マサチューセッツの州民としては、新健保は別に画期的でもなんでもない。
皮肉なもので、同州の知事が共和党だった時代に成立したマサチューセッツの健保システム
が今回、国で可決した改革健保のモデルとなるとのこと。

すったもんだの間には、健保改革を押し進めようとする民主党と共和党のしのぎ合いでは、
オバマ政権は
公的健保のシングルペイヤーの導入を見送り、
ガバメントオプション案も殆ど拒まれ、
マサチューセッツ州の現行の健康保険どまりになった。

しかし敢えて,本改革が今までの流れを変えたと評価するなら、
マイケル・ムーア監督の映画「シッコ」でも取り扱われた
巨大になった保険会社を規制出来る枠組みが出来た事くらいか。

またあるブログではこれは米国の社会主義化かと懸念したような口ぶりで本改革を揶揄している。
そんな人には「社会主義をどうして恐れる」と聞きたい。
欧米も日本も多くの人々が お上に暮らしをコントロールされることを嫌う節がある。
では、こうした人たちは建前自由主義の中、企業に自分の暮らしを左右される事をなんとも介さないのだろうか。

アイゼンハワーが大統領を去るとき、予言したように、自由市場に飛び込む事は、
個の利益を第一に考える、他人の利益、社会全体の厚生は二の次だということか。

以前の資本主義の対極にあった共産圏の中国だって、建前は共産主義、全体の福利なのに、結局自国の利益を第一として、外向けには現物で自由市場を思いのままに動かしていた。

民主党のクリントン政権がようやく国の財政を黒字に転換したと思ったら
その後の8年間の共和党のブッシュ政権で戦争を2回も起こしたものだから、
財政がまたまた赤字に転換させられ、しかも支出先が明らかにされなかった。
だから、
この健保改革にともなう大きな財政負担は痛い、しかし自分たちの払う税金の使途の
行く末がわかるので、こちらも納得するというものだ.
と、確定申告の季節に考えてみた。

あーーーまた今年も確定申告の季節がやって来た。連邦と州の申告をようやく今朝ごろ終わらせた。(マサチューセッツは添付資料とワークシートもあわせると60頁にもコピーが及ぶ、以前は夫の手をかりず全て自分でやっていた事に我ながら感心)
いつも公認会計士や税理士に頼む事もなく、夫婦で頭を付き合わせながら、仕事も中断して二人でまず専門用語の理解からはじめて、合計3週間かかりました。(昨年からコンピューターブログラムを使用しましたが)
でもおかげで、自分たちの収入と支出の使途が明確になり、
どこをどうすれば暮らしがよくなるかと考える機会となった事も確かです。

そう、使途が明らかになり、
たとえ増額していても、納得いく方が計画性が出て来る。

話しが飛ぶが,
これは日本の岡田外相が
これからは在外公館の機密費も開示して行くという姿勢にも
大いにうなずける。密室で話し合ってても物事は進まない。
所得格差は日本もアメリカも広がる一方だが、低所得者も考える頭脳はもちあわせている
せめて情報は所得額に関わらず、全ての人に等しい財産にならんことを願ってやまない。


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3/21/2010

お彼岸に学ぶ縁と先人たちの叡智

祖国日本に想いを馳せながら,日本の年中行事、正月、節分、お彼岸をアメリカの地で
味わっている自分がいるかとおもえば、

インディアンの友人に「イニシエーションも済ませない限り、あなたは真にこの亀の島Turtle Islandの地(北米大陸の事を最初に日の出をみる部族、ワンパノグ族のメディスンマンや長老は呼ぶ)の住人になれない」
などと冗談まじりにいわれ、
それもそうだなとぼんやりと考えたりしている。

先回の投稿のごとく、緩やかな春の訪れを喜んでいる自分を発見していた。
フーン、米国には日本のような季節ごとの味わいがあまりないと思っていたけど、まんざらでもない。メイプルシロップの季節もこんなに味わい深いんだーー。


ここ2−3日、さらにまた不思議な展開になってきた。

アイリッシュ系アメリカ移民の曾祖父母をもつ米人夫と
アイルランドのお祭りセントパトリックデー(3月17日)にちなんだコーンビーフの材料をなぜか買ってしまった。

一度もアイルランド料理に挑戦した事も、アイルランドへ行った時でさえ、正当なアイルランド料理等食べた事がないし、彼の実家でも頂いた事がなかった。

なのに、
大大成功なBoiled Corned Beef and Cabege コーンビーフが出来、とてもおいしくおいしくいただいた。
どのインターネットレシピーもピクルス用のスパイス使用と書いてあるが、近所の店にはなくて、
マスタードシード、粒こしょう、デリ、クミンを既にある程度下ごしらえしてあった地元産ビーフに練り込んで
2時間半似るだけ、。
あははは、これは私の腕ではなく、下ごしらえされた材料がきっと絶品だったんだろう。

そうこうする内、アイルランド直系の叔母他界のニュースが入って来る。早速、昨夜葬儀に参列してきた。
これで3人の兄姉を亡くし残された叔母と叔父は、それでも日本で言う葬儀の後のおとき
夕食会で、自分や娘たちを出汁に面白おかしく話しをして大笑いしていた。
私もはじめてこの家族と心の底から笑い、
死者を弔う事が出来た夜だった。

アイリッシュ家族の典型で、大家族の叔母や叔父を始め、夫の並みいる従兄弟にもそのこども達にも認められたと感じた一時だった。
コーンビーフのおかげかな。
義母や叔母たちが中心となって集まるレイバーでーのお祝いに来ていた従兄弟の息子たち
ひ孫もロンドンやドイツ、ネパールに住み始めたものもあり、
葬儀参列に駆けつけ、私の事もおぼえていくれてたとは、なんとかなく居心地がいい。

思い出話しに花を咲かせ、故人へ思いをはせる
何年も会っていない親戚に、知人に会い故人を偲ぶ。
そんなとき、思いがけない繋がりがあるのにおどろく。

亡くなった叔母の元旦那も参列していた。
元旦那は夫の故実父や故祖父とも生前親しくしていて、思わぬ話しを聞かされた。
父親の生前にはゆっくり話しを訊いてあげる事がなかったが、
実父の在りし日の人生の一コマを聞く事ができ、とても有難い時間だった。

私個人的には、以前なら自分の英語のアクセントが聞き取られていないと思い込んみ
手持ち無沙汰だったそんなあつまりに、
実は叔母や義母たちも単に耳が遠くて、
だれの言っている事も半分位しかききとれないとわかった。
そんな事もネタに皆で笑い飛ばせたことは、故人が私たちに
もたらせてくれた至福な時間だった。

おりにふれ耳の遠い叔母や、従兄弟たちは話しの中で
「今頃はあちらでも、先にいったみんなが楽しくやっているわよ」なんて言い合っている。
仏教でいう生まれ変わり輪廻は信じていないかもしれないが
そんなカソリック教徒の親戚たちの中に、
あの世、彼岸というものをはしっかり浸透しているようで、
みな故人が肉体をなくして魂として近くに来てくれた事をよろこび、
そんな故人がまるで近くにいるがごとくひそひそ話をしたり、ふざけたりして彼岸を感じあっている。

何年か前に他界した故叔母や故義母もこの夕食会に同席し、
一緒に笑っている様な気になってきた。
彼女らの生前の姿がまざまざと浮かんで来る。
また生前には会った事のない夫の祖父や曾祖父母までがやってきて
微笑んで会話を見守っているようだった。


アメリカへ移民して来た様々な祖国をもつ現代のアメリカ人の中でも、
アイルランド系移民は特に連帯感があり、大家族的な繋がりがある。
実際3世代までならアイルランドを離れて移民してきても
アイルランドの市民権がもらえるそうで、ここアメリカではよくそんな事も話題になる。
アイルランド系として思いを馳せた彼岸だった。



また、
一昨日に、ある友人姉弟がふと我が家を訪ねて来た。
この友人姉弟の母方は地元の由緒ある家系だが、まさしく呪われているのでは誰もが言い合うほど
自殺者を何人かだし、今残された姉弟も後継者がいないばかりか、特に親しくしている弟の方はいいろんなトラウマに悩まされている。
どうして由緒ある家系かというと、、、
彼らから出て来た話しの糸を、
現在とつなぎ合わせてみると、その不思議さに驚かされる。

それは1870年頃の日米の接触を思わせる
この姉弟の日本との出会いだった。

彼らの曾祖父はアマースト大の副総長を1800年代終わりー1900年初頭につとめた。
そしてウィリアム・クラーク(:北大の前身札幌農学校を初代校長、多くの明治期の傑出者を生徒にもつ、アメリカへ帰国後アマースト大で自然史教授となる。そのクラーク氏を慕いマサチューセッツのアマースト大で学ぶ事となる)や
エミリー・ディッキンソン(:ロバート・フロストと共に米国の代表的な詩人、父親はやはりアマースト大の教授)
と交流があり、どうも日本の当時明治期初期のことをいろいろ聞いてのではないかと思われる。
という話しになった。

どうしてこれが不思議な縁かというと。
この友人はふとした縁で日本の修行僧に感銘をうけ、
仏舎利塔をこの地に作って欲しいと1980年代に土地を提供している。
現在の日米関係を懸念して、広島を訪ね、
米国の対日政策を憂いて、この修行僧たちは
米国で活躍しているが、その拠点とも言うべき地を彼らが提供したとみるからだ。

その修行僧の師は、広い米国の地のこの小さな地元大学の町、
アマーストを書物で読んで知っていた。
それはかのウィリアム・クラークの弟子のひとりでやはりアマースト大の卒業生、内村鑑三を敬っていたからだ。
つまるところ、姉と弟それぞれ、
別々の時代に、北米の地にインディアンの招待でやって来て、この土地で戦いのない暮らしを祈り続けて来た修行僧たちに会っている。そして大きなお土産をかれらに託していた。

この事実はもう、わたしたちの想像をはなれた大きな人と人のうねりとなり、
1860年代に残されたしごと日米の対等な関係と交流外交という宿題を
いまになってこの姉弟に託したと思われる。

その修行僧たちは、数年前の彼岸に始まったイラク攻撃でのイラクの人々と米軍人の悼みをおもい、
米こkの土地が原発で泣いているといって、浄化を祈り、
日本の平和憲法がアメリカでもその志が受け継がれるように行動をおこしている。
ワンパノグ族をはじめ、かれら二人の姉弟のような多くの地元の人々とともに平和への祈願とともに行動している。

どんな種がどこでどのような芽を出すか分からない。
どんな縁がどこでつながるか、私ども凡人にはなかなか見えて来ない、
でもふとその叡智の発端を感じた彼岸であった。

さらに祖国日本で叔父が他界したとの報を受けた。
彼岸はいろんなメッセージが込められた日々であることをわすれていた。
かくいう私自身、10年ほど前に2年連続で事故にあっている。当て逃げされたり、
道路を封鎖していた大木を動かそうとして真っ逆さまさに転倒したり、怪我がつづいた。
しかもここ数年、彼岸に特に高齢といわない50-70代の友人、叔父,叔母を見送った。
彼ら彼女らの冥福を祈りたい。
私たちにはどんな人生の課題があるかと、考える日々が
彼岸をすごす戒めとうけとった。






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3/14/2010

春が来た 〜五感で春の訪れを身近に〜

今朝、メイプルシロップ工場:Sugar houseへ家族ででかけ、パンケーキにその場で作ったシロップをのせて食べて来た。ピクニックテーブルに老若何女まじりあい、自宅で買って来たメイプルシロップを使うのとどこが違うかと言えば、パンケーキを甘〜〜〜い香りに包まれながら頂くところだ。ファンシーなレストランでなく、本当に掘建て小屋みたいな、小屋で黙々の煙に囲まれて、ご近所さんと相席で頂く。

パンケーキ、ワッフル、フレンチトースト、メイプルドーナッツ、メイプル綿菓子しかないメニューだけど、
メイプル農家の家族総出だけの家内工業、どこのシロップ工場も混んでて1−2時間待ちになる。
それでも、近所の客はみな忍耐強く甘い香りに包まれながら、春の訪れを喜び合う。

さらに犬の散歩に、まだ雪が多少残る裏山を歩いてみる。
大地の息吹が、足下から感じられる。柔らかい感触。

赤い小鳥、カーディナルが白黒の林の景色に映えて、飛んで行った。
どこからか、小鳥の愛の囁きを連発する鳴き声、
あっちの丘では鳥の大群がマイグレーションの準備をしている。旅支度のはじまりだ。





1、春が来〜た〜、春がき〜た〜、
どこへ来た?
山へ来た。里へ来た。野へも来た。

2、鳥がな〜く〜鳥がな〜く〜
どこで鳴く?
山で鳴く、里で鳴く、野でも鳴く。

3、花が咲〜く〜、花が咲〜く〜 どこで咲く?

この続きをアメリカは冬の長いニューイングランド地方の日本語を勉強する高校生に、歌詞を作らせた。

すると、
4、雪がとけた、雪がとけた、どこでとけた?

5、風がよぶ、風がよぶ、どこでよぶ?

6、シロップのかおり、シロップの香り、どこから香る?

7、熊がでた、熊がでた、どこへでた?

8、草がはえた、草が生えた、どこで生えた?

9、鳥がとぶ、鳥がとぶ、どこへとぶ?

という具合に、彼らたちは、春の訪れを感じているようだ.




そろそろ、モグラが顔を出すかなと、庭の洞穴を覗いてみる。畑作業を邪魔されてばかりいたのに、
いないとなると少し寂し気、また戻って来るだろう。
そう我が家の裏の畑には、狐の洞穴があった。
「なぜ、狐って分かるかって?」
息子が幼い頃、そっと覗いていたら、逃げ道を作っていた狐がそちらから逃げて行ったから。

畑の周りはじめじめとした地面に、緑の苔が顔を出している。

毎年長い長いと感じてた冬もまんざらでもないな。こうして春の訪れをしみじみと味わい、喜んでいる自分を発見。

ご近所のメイプルシロップ工場の掘建て小屋






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