4/13/2012

日米の税制のちがい? ソーシャルセキュリティー番号とは?

一月ほど前に、米国確定申告をEファイルした。

毎年ソフトウエアー会社から、今年の税制を盛り込んで修正したソフトは要りませんかと
無料でTurbo Taxなど送られてくる。(連邦政府への申告ファイルは無料だが、各州税務局への納税は有料、よって州も電子申告したい場合は、そのファイルをいれた後、州をネットで選択して注文)。

今年はその外にも、一昨年2010年の連邦政府への確定申告に修正が必要と昨年末に通達されたので、それを60日の期限内にPast Taxというソフトを使用して2月上旬に提出していたから、そちらからも割引ソフトが来ていた。

どちらか迷った末、2010年の1月末に提出したものと同じTurboを今年も使用した。

まず、ここで米国の納税期限を紹介しよう。
前年度の確定申告の期限は連邦政府へは毎年3月15日前後、そして州政府へは4月15日前後になる。しかし今年は連邦政府への申告期限が4月の中旬に食い込んだ。

かといって大学や私立の高校へ授業料の助成、エイドを申請する場合、もしくは(新しく導入された米国健康保険制度のもとで保険請求をする場合も、家計を報告する義務があり、そうした場合はそれぞれの機関へ家計の報告として確定申告書を提出することが求められており、それらへの期限が実質確定納税申告の期限になる。


自営のみでなく、雇用されているものでも雇用主が、従業員の代わりに税務署へ各人の申告を肩代わりするわけではない。夫婦としての共同申告、もしくは夫婦でも独り者でも個人申告を選択して申告する。それは、各家庭の収支を報告する税金申告には 給料明細の他に、各家庭で銀行、証券会社、保険料、不動産固定資産税などを申請したり控除が発生し、それらを含めた収支を申告しなければ行けないからであろう。雇用主が従業員の給料は把握していても、個人にかかる預金や証券、保険等の動産や、不動産所有は各自でつかんではいない。




多くの国がもっているソーシャル・セキュリティー番号というものがある。この番号をもとに一度に個人のところに、口座をもっている銀行、証券、給料、保険支払い料金等が郵送で報告される。それをその年その年の税法に基づいて、個人や夫婦が自分でもしくは税理士が計算して申告する。このソーシャルセキュリティー番号は万能で、運転免許、学生番号、クレジットカード申告となんにでも多用され、その番号へのアクセスさえあれば、だれでもその番号を持つ個人の資産、収支がわかってしまう。しかしそれでは困ると、数年前から運転免許にはこの番号を使用されなくなった。(申請時はそれでも聞かれ、州ごとに違う免許の管理コンピューター上には入力されている)また日本では、いわゆるこの国民総背番号を導入するかということも考えられた時期もあったが、国会議員の反対で導入されないできた。


一方、この雇用主、銀行、証券会社等は1月末までに従業員や顧客の収拾をこのソーシャル・セキュリティー番号に基づいて計算し、書面として顧客、従業員に送る義務がある。しかし、国会でぎりぎりまで新しい税法が毎年毎年つくられ、上下院で承認待ちなんてことになると、これらの書類がおくれて個人宅に送られ、申告が遅れる事にもなる。

このソーシャルセキュリティー番号、いわゆる総背番号制度、確かに長短はある。個人情報の漏洩に陥りやすい、しかし日本のようにこうした統一番号がないと、税制申告時に収支の抜け目になる可能性もある。つまり日本ではこの税制、住民基本台帳、年金、保険等の番号が統一されていないので、銀行・証券会社の口座から直接源泉徴収され、米国のように自営でもない限り、個人的に申告する必要がなくなる。ここが大きな違いだと思う。

一昨年だったか、住民票に掲載されていない、死亡したはずの人間に年金が支払われ続けたケースが全国の市町村で多くのケースが見つかった。よって、年金制度がまず見直され、年金番号の住基ねっと番号の統合が急務に行われているようだ。もともとソーシャルセキュリティー番号も、この年金を見据えた制度で、各個人がこれだけ働いてその間、税金の他にこつこつ年金としたその積み立てられたものが定年後もらえるよう、政府が関与したシステムだったはずだ。

とくに米国のように終身雇用というのが一般的でなく、だれもが転職する場合、これが必要であったろう。また夫婦で働くのが普通で、銀行も証券も保険も夫婦共同名義の口座の所有が可能であれば、夫婦共同の確定申告も選択肢としてあるのも頷ける。

一方、日本では以前まで終身雇用が普通で、所属する団体から給与明細、預金、福利厚生として生命保険や失業保険、等々すべて管理していた時代には、ソーシャルセキュリティー番号は必要なかったかもしれない。しかし現代、日本でも自営が多く、また雇用先が普通にかわる場合、以前の制度では補いきれないケースが往々に出てきたというところでは、ないだろうか。

日本で今後、米国のようなソーシャルセキュリティー番号つまり総背番号制度が導入されるであろうか。その可能性が近い将来あるか、伺ってみた。市町村役場で年金、住民票、税金を扱っている市役所職員や、税理士、それをされると困るであろう証券会社職員、銀行員に日本にいったおり伺ってみた。

反応はだれも難しいだろうということだった。「確かにそれをすれば便利であろうが、かなり困難が生じるから、すぐには手を付けないだろう。しかし年金と住民基本台帳番号はあちこちで不具合が指摘されているので、数年以内に統一されるであろう」ということだった。

各国を行き来したり、2国以上に資産、動産がある人間もこれから多くなろう。そうした場合の移民局、税務の連携が叫ばれはしないかとも考えられる。
まず日米間に関して言えば、社会保険において年金、税理で両国の同意が成されたようだ。つまりどちらか一方で税金、および年金を払っていれば両国を合計した定年後、年金が支払われるということだ。

雇用収入以外の収入、不動産、証券収入の収支報告が両国、もしくは2国以上で所有されている場合、それぞれの国で申告されねばならないはずだが、これとて両国の税務署、関税局が把握しきれていないのが現状だ。この場合、日本の源泉徴収の方法は税徴収側からは把握しやすくなってくる。

さらに米国のソーシャルセキュリテー番号制度は病院出産でも効力を発する。もしくは国外で親が米国籍をもつこどもが生まれ、すぐ大使館に米国民として申請された場合、その場で番号が与えられる。焼き印としてそれが一生ついて回る。これもどうかと思う。

少し税制の話からはなれるが、日本の個人情報への異常なまでの管理は、かなり度を超していると思われる。たしかにネット、携帯情報が氾濫し、家族のふりをして詐欺を働くいた「オレオレ詐欺」のような輩も出てきているから用心、警戒のためであろう。署名を重視せず、家族でも簡単に捺印さえすれば、口座から引き落としができた日本では、それまで口座管理そのものがずさんであったため、その結果のである。しかし親子でも金銭、資産は別とした米国文化から比べれば、日本では一般的に親の資産を子どもが管理している、もしくは子の資産を親が管理するケースが普通にある。そんな日本文化の中で、あくまでも本人確認を固執する銀行、証券、保険会社はいかがなものか。年老いた親から口座管理をまかされた場合、一つ一つ委任状が必要になってくる。もし親の分の税金申告を子供が代わりに行っているケースモが多いにありうるだろう。
そうした場合、個人情報保護という立場から、規則が先にたち、どう考えても信頼できるケースがあっても銀行員、保険会社の社員、年金課の職員、一人一人には本人確認を省く権限が与えられていないのは、日本の法治国家の一端をみる思いだ。一旦法制度、規則として明文化されるとそれを何が何でも守らなければならない、お役所、銀行等の行員、役員、社員はやはり組織としては扱いやすいのかもしれない。

最後に税制の話に戻る、日米の違いはかかるところ文化、個人や家庭という単位を扱うか、一個人が国という組織にどうやって対処するかということに多いに影響されているという感を今年の日米2国で確定申告を行ったものとして、感想だ。


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