11/03/2009

『日本航空は国が救済するほど必要な企業か』村上龍ニュースを読んで

ちょうど、
アメリカの航空会社の悲劇的な雇用状況の匿名インタビューを映画で見た後、この記事を目にした。http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/economy/question_answer579.html
そして資本主義の競争原理のなかに、
経営方針がわるい会社はどんどん潰れて行く状況も日米両国で目撃した。
経営業績の
悪いときは、米社GMが米国政府に泣きついて国家予算で一時的に救済してもらったのも、目の当たりにした。

歴史は、模索する。

今度は日本で日本航空JALが同じことをしようとしてる。

せっかく、GM、フォード、クライスラー社長が「自社が潰れるのを救ってくれ、さもなくば失業者を大量に出す」と自家用飛行機で国会にのりこみ訴えたとき、CNNニュースがJALをもちだして「みろ日本の瀕死の航空会社の社長は、路線バスで会社へ通い、お昼も社員食堂で食べるぞ」と放映されたが、その日航社長のポーズもむなしく、
自分たちの経営のまずさを棚にあげ、国の予算を頼みにしてきた。

もともと国の代表航空会社ナショナルフラッグキャリアーとして、
特別法人として特別待遇を受けてきたから、あぐらをかいていたと言われてもしようがない。

一般乗客には、とくに日本人一般乗客へのサービスはひどいと過去数十年
たたかれてきた。まるで明治の鹿鳴館時代ならいざ知らず、西洋人にはコベをうり、著名人のみを厚遇すると言われて久しい。公共であるべきのサービス業なのに、不公平なサービスからくる乗客離れ、過去に大事故(羽田空港、御巣鷹山墜落)を繰り返しているにも関わらず、それらのダメージの払拭にさほどエネルギーをかけず、絶対潰れないとしたおごりが経営陣にも、従業員にもみえみえだった。

個人的には今回の国の処理に経済評論家の津田栄氏
の意見に賛成する。

『国民は、日本航空職員の高報酬、OBの高額の年金など優遇されている状況を知っ
ています。そこにメスを入れずに、ナショナルフラッグキャリアだからといって特別
扱いして、経営再建に政府が乗り出すのには国民の理解は難しいといえます。今や、
より良いサービス、安い運賃を提供する限り、規制緩和により航空会社をより参入し
やすくすれば、国民はメリットを感じて日本航空でなくても構わないと思うのではな
いでしょうか。そして全日空の独占になるという恐れも海外の航空会社も含めて参入
できれば大きな問題にならないといえましょう(もちろん、国民の生命保護と運航の
安全を厳守することが前提ですが)。

したがって、日本航空が政府支援のもとで経営再建するには、国民を納得させるよ
うな状況を作るべきです。たとえば、国民が納得するような、経営能力のある経営陣
を採用して労働組合に大胆なリストラや大幅な年金減額などを迫って高コスト体質を
抜本的に変えることを明確に示したりすることです。そうでなければ、国民は日本航
空を助ける必要のある会社だとは思いませんし、一時的に助けても再び経営問題が再
燃し、国民負担が増えていれば将来の大きな火種になるといえましょう。

最後に、日本航空の経営問題は、日本航空行政の問題でもあります。日本航空の経
営を再建するうえで、政府に頼らない体質に変えると同時に、航空行政の見直しが必
要です。高額の着陸料や航空燃料税などを原資として政治家の要求を入れて採算のめ
どの立たない地方空港を建設し、そこに無理やり日本航空に飛行機を飛ばさせようと
圧力をかけるという仕組みで日本航空の経営不振につながってきたという行政の在り
方を改めるべきです。もはや、日本には政官業の既得権益層を許すほど余裕はありま
せん。今回の日本航空の政府支援による再建スキームがそこまで踏み込まなければ、
結局自民党政権時代とあまり変わらない小手先の対応になるといえましょう。

そして、もし航空行政を変えて、これまでの政官業のしがらみを断つ一方着陸料や
航空燃料税の大幅な引き下げで競争力のある航空会社や空港を育てるには、また日本
航空が持つしがらみを排除するためにも、政府支援だけではなく、アメリカのGMの
ように、国民に公開され透明な形で行われる、事業継続を前提とした法的整理による
経営再建を図る可能性も残しておくべきではないかと思います。もちろん、空港を持
つ地方には痛みが伴いますが、今後の航空行政は規制緩和を進める一方地方の地域主
権のもと自由を認めると同時に自助努力を促すべきであり、そのもとで地方は海外へ
の門戸開放などを図って自立していく覚悟を持つべきではないでしょうか』

さらに

同じく経済評論家の山崎元氏の言葉も付言しておきたい。
『外国には、路線の運行を維持しながら法的破綻を経て経営を変えて継続しているエ
アラインもあります。』とすると国際競争を促す様な言にとれるが、
津田氏のいうところの、
政官との癒着をたちきり、法的破綻を経て整理し、
おごった体質を改めるべきだ。

資本主義の破綻は、弱肉強食の原理で弱者が潰れて行ったばかりでない。
強者にハイエナのようにたかって行った、政府や官僚という蠅が甘い汁を吸い、
それに地方行政まで乗っかった形で崩壊して行った。

これらを一掃しない限り、健全な社会の再生はのぞめないだろう。

http://ryumurakami.jmm.co.jp/dynamic/economy/question_answer579.html

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2 件のコメント:

  1. アキです。コメントありがとうございました。
    今日もJALニュースは賑やかでしたね。結局政策銀行に融資をさせるようですが、後々、政府保証をつけるんでしょう。
    当然、バーターとして、年金に切り込むようですが、、、鬼になりきれないような、日本人大好きの玉虫色の決着にもっていきそうな気配です。
    結局、国民が本気で怒れるか否かにかかっていそうですね。

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  2. はじめまして、
    コメントありがとうございます。
    結局、JALという会社がもつエリート意識が
    社員にも元社員にも、さらにそれをどうにかしてあげようという政府にもあって、一筋なわにいかないように思えます。皆も本気で怒れないのではないでしょうか。それともCAのドラマの影響とかもあったりと、かなりの人間が特別扱いをしていますが、実際搭乗してわかるのは、鼻につくほどエリート意識を持った人間がサービス業に携わっていることにも、いつも疑問をかんじていましたが、いかがでしょうか。

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